FANDOM


スベンスマルク効果(スベンスマルクこうか)とは、宇宙空間から飛来する銀河宇宙線(GCR)が地球のの形成を誘起しているとの説である[1][2]。原理的には霧箱の仕組みを地球大気に当てはめたものであり、大気に入射した高エネルギー宇宙線は空気シャワー現象によりミュー粒子などの多量の二次粒子を生じさせ、その二次粒子を核として雲の形成が促進される。

概要 編集

太陽磁場は宇宙線が直接地球に降り注がれる量を減らす役割を果たしている。そのため、太陽活動が活発になると太陽磁場も増加し、地球に降り注がれる宇宙線の量が減少する。その結果、地球の雲の量は減少し、アルベド(反射率)が減少した分だけ暖かくなる。

1998年にジュネーヴCERN素粒子物理学研究所のジャスパー・カービーにより大気化学における宇宙線の役割を調査するためにCLOUD[3]と呼ばれる実験が提案され、本格的なデータが得られるのは2010年くらいとされている。一方、さらに小規模なSKYと呼ばれる実験がスベンスマルクにより行われており成果を挙げ始めている[4]。2005年の実験では、空気中において宇宙線によって放出された電子が雲の核形成の触媒として作用することが明らかとなった。

このようにスベンスマルクらによって宇宙線に誘起された雲の形成過程に関する実験的証拠もいくつか報告されてきている。ただし、実際の気候との相関を調べるためには、宇宙線や太陽磁場の影響を受けやすい極域などにおいて、少なくとも太陽の黒点周期スケールの長期にわたる観測が必要とされている[5]IPCCの第三次報告書においては、実験的証拠が不十分であるとされ正式に考慮されるには至っていない[6]。第四次報告書でもフルレポートの第二章でとりあげられているが、まだあいまいな部分が残るとされ正式採用には至っていない[7]

2008年4月、J.E.Kristjanssonらは雲量の観測結果に宇宙線との関連性が見られないとの調査結果を発表し、「これが重要だという証拠は何もない」と指摘している[8]。また、A.Seppalaらはその影響が極地方に限定されるであろうことを指摘し、全地球規模での影響も限られるであろうと述べている[8]

脚注 編集

[ヘルプ]

関連記事編集

参考文献 編集

  • Henrik Svensmark and Nigel Calder, "The Chilling Stars: A New Theory of Climate Change", Totem Books, 2007 (ISBN 1-840-46815-7)

外部リンク編集

広告ブロッカーが検出されました。


広告収入で運営されている無料サイトWikiaでは、このたび広告ブロッカーをご利用の方向けの変更が加わりました。

広告ブロッカーが改変されている場合、Wikiaにアクセスしていただくことができなくなっています。カスタム広告ブロッカーを解除してご利用ください。

FANDOMでも見てみる

おまかせWiki