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ファイル:Monsoon clouds near Nagercoil.jpg

ある地域で、一定の方角への風が特によく吹く傾向があるとき、その風を卓越風と呼ぶが、季節によって風の吹く方角(卓越風向)が変化するものをモンスーン (monsoon) と呼ぶ。アラビア語季節(モウスィム、الموسم、Mawsim)に由来する用語である。

これは、アラビア海で毎年6月から9月にかけて南西の風が、10月から5月にかけて北東の季節風が吹き、沿岸諸国の海上貿易、交通に大きな影響を与えていたことによる。もともとは毎年同じ時期に行われる行事のことを意味していたが、アラビア海で時期によって向きが変わる風のことを指す語となり、その後、「季節風」を意味する気象用語として広まった。アフリカのサブサハラや南米などでは雨季の嵐や大雨を、インドや東南アジアでは雨季そのものを意味する語としても使用されている。

発生の機構編集

機構は海陸風と同じである。大陸は暖まりやすく冷えやすい。一方、海洋は暖まりにくく冷えにくい。そのため夏季には大陸上の空気の方が暖かくなり上昇気流を生じ、それを補うために海洋から大陸へ季節風が吹く。逆に冬季には海洋の方が暖かくなるので、大陸から海洋へ季節風が吹く。

モンスーン気候編集

モンスーンが側から吹くと湿った空気が内陸にもたらされ、強い雨期となる。逆に大陸側から吹き込むと乾燥した空気がもたらされるため乾期となる。この働きで、モンスーンは乾季・雨季のある気候を形成するが、全体としては湿潤な気候をもたらすため影響下の地域では熱帯モンスーン気候 (Am) や温帯夏雨気候 (Cw)、温暖湿潤気候 (Cfa) となり、稲作の好適地となる。

モンスーンは大陸東岸から赤道側にかけてみられ、東アジアからインド洋沿岸部、アフリカ大陸東部、カリブ海、南北アメリカ大陸東岸、オーストラリア東岸などが代表的である。特にアジアのものの規模は非常に大きく、特にアジアモンスーンとも呼ばれる。 東南アジア諸国では温暖なこともありの二期作、三期作なども可能にしている。北米ではグレートプレーンズと呼ばれる平原地帯がモンスーンの影響下にはいるため、穀倉地帯となっている。

モンスーン地域では特に夏期に湿った空気の供給を受けるため亜熱帯地域であっても夏に乾燥せず、豊富な熱帯雨林が形成される。このため逆に、夏に乾燥する地中海性気候は大陸東岸にはほとんどみられない。

各地の季節風編集

ファイル:Bombay flooded street.jpg

南アジア編集

北半球が秋に入ったころから、ユーラシア大陸中央部にシベリア高気圧が発達し始める。この高気圧からは乾燥した冷たい北東季節風が吹き出す。インドネパールバングラデシュなどの南アジアでは、11月前後から5月頃までこの北東季節風による乾燥した気候が続く。しかし、夏になるとシベリア高気圧が弱まり、西アジアに気圧が低い地域ができ、南インド洋やオーストラリア付近からこの低気圧に向かって南西季節風(インドモンスーン)が吹き出す。6月になると、インド南西部からこの季節風が強まり始め、次第に北東へ広がってゆく。これに伴い、インド南西部から長い雨季が始まる。雨季は9月まで続き、この地域の年間降水量の4分の3以上がこの時期に降る。そのため、10億人を超える南アジアの人口を支える農業や生活は雨季の雨に依存しており、この時期の少雨は食料不足や飢餓などの深刻な問題を引き起こす要因となる。しかし一方で、長雨により各地で毎年のように洪水が起き、大きな被害を出している。

東南アジア・オーストラリア北部編集

北半球が冬である12月から3月頃にかけて、ユーラシア大陸中央部にシベリア高気圧が発達し、オーストラリア北部には気圧が低い地域ができる。そのため、インドシナ半島やフィリピンでは北寄りの季節風、それ以外の東南アジアやオーストラリア北部では北西季節風が吹く。これらの季節風は海を通過するため水分を含み、雨をもたらす。

東アジア編集

日本編集

日本では夏季には北太平洋高気圧から吹き出す南東風が卓越し、冬季にはシベリア高気圧から吹き出す北西風が卓越する。大陸からの季節風は乾燥しているのが普通であるが、日本海を渡る間に暖流対馬海流が流れている海面から水蒸気の供給を受けて変質して湿った空気となる点が特異的である。この湿った季節風により日本海側に大がもたらされる。

東アフリカ編集

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北アメリカ編集

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モンスーンによる貿易編集

インドから紅海沿岸にかけての地域では、古代からモンスーンを利用した海上貿易が行われていた。古代ローマの時代になるとヒッパルコスの風としてローマ帝国でも知られるようになり、海のシルクロードの発展にも寄与した。

関連項目編集

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外部リンク編集

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