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南関東直下地震(みなみかんとうちょっかじしん)とは、2007年(平成19年)~2036年(平成48年)の間に、関東地方の南部(神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県東部・茨城県南部)に70%の確率で発生する(科学的裏づけは乏しいとされる[1])と想定されている大地震直下型海溝型海洋プレート内の全てが想定されている。マグニチュード7級と想定される。別称に首都直下地震東京大震災東京直下地震など。

概要 編集

西暦1600年以降、マグニチュード8級の地震は相模湾のプレート境界(相模トラフ)を震源とする1703年12月31日元禄大地震1923年9月1日大正関東地震関東大震災)が発生しており、このクラスの関東地震は200~300年間隔で発生するとされる。またその間には、1855年11月11日安政江戸地震1894年6月20日明治東京地震のように、マグニチュード7級の南関東直下地震が数回発生するとされており、いつ発生してもおかしくない状態である。

前述の2つの関東地震や東海地震に比べ地震の規模は小さいものの、日本の経済政治の中心地ゆえ経済活動や国家安全保障に甚大な被害を及ぼすものになると予想されている。 1992年に「南関東地域直下の地震対策に関する大綱」を制定し、さらに2003年中央防災会議において「首都直下地震対策専門調査会」を設置し、首都特有の問題を含む対策を検討している。

震災発生時、本社機能がマヒしないように関東地方以外に本社機能を代替する支社を設置する企業が出てきている。

被害想定 編集

2005年に発表された中央防災会議の報告によると、最も大きい場合、死者約13,000人、負傷者約170,000人、帰宅困難者約6,500,000人、全壊の建物約850,000棟、避難者総数約700万人、経済への被害約112兆円という甚大な被害が出ると想定されている。ちなみに、東京都防災会議地震部会が2006年3月に発表した最終報告では、被害が最も大きい場合でも死者は約5,600人とされた。

主な地震の種類別に見ると、次のような想定である。

東京湾北部地震(海溝型)、M7.3、冬午後6時、風速15m/秒
  • 建物の全壊約850,000棟、死者数約11,000人(半数が火災による)、経済被害約112兆円、帰宅困難者約6,500,000人、荒川沿いで建物被害、および環状7号線(環七通り)や環状6号線(山手通り)周辺で火災が多発。
都心西部直下地震(直下型)、M6.9、冬午後6時、風速15m/秒
  • 死者数約13,000人、電車や車両による事故で400人の死者、など。
その他

中央防災会議が想定していない物も含め、発生する事例として以下のことが挙げられる。

  • 長周期地震動による高層建築物へのダメージ
  • 繁華街や住宅街での治安の悪化
  • 東京証券取引所の取引停止・株価暴落などの金融市場への影響
  • 人が集まる場所でのデマやパニック
  • 行政・情報の麻痺による首都機能の停止
  • エレベーターの停止に伴う閉じこめ
  • 高層ビルの高層階にいる多くの人が大怪我、又は孤立する。
  • 高層ビルから看板や割れたガラスが路上に大量に落下する。
  • 電気などのライフラインが止まる。
  • 東京湾沿岸全域に津波液状化現象などの被害が出る。
  • 地盤の変形でレールが曲がり電車が脱線する。
  • 電車進入時に多くの人が駅の線路に落下する。
  • 地下鉄で、軟弱な地盤を走る区間においては、トンネルが崩壊。
  • 地下鉄駅の天井が崩落し、道路が陥没する。
  • 走行中の電車による正面衝突。
  • 揺れで車が横転し、大規模な衝突事故が各所で起きる。
  • 火災地の密集による火災旋風(炎の竜巻)の発生。

首都圏の存在 編集

東京は江戸時代から日本の中心として都市機能を集約、戦後の経済成長により日本が国際的な位置を確立し始めたとき東京は日本だけでなく世界経済の中枢としても重要な位置を確立した。東京周辺には横浜港や川崎港、千葉港など大規模な都市や工場地帯、港湾機能が広がっており、今のままでは日本経済は首都圏をなしには考えられない状態と言っても過言ではない。

このように人口や機能の集中する首都圏において大地震が発生し、その機能が麻痺状態に陥った場合のリスクは極めて高いものと想定されており、これが他地方への首都機能移転を主張する意見の一根拠にも用いられている。

被害想定に関する動き 編集

政府による被害想定発表後、メディアはこのニュースを大きく取り上げ、社会的にも話題となった。この背景には、被害想定発表前後にスマトラ沖地震や新潟県中越地震や能登半島地震などの地震災害が各地で相次いだことがあった。また、被害想定発表後に発生した千葉県北東部地震千葉県北西部地震では実際にエレベータへの閉じ込めなどが発生し、再びこの話題が取り上げられた。このほか、後の構造計算書偽造問題に関して社会に不安が広がった背景にこの被害想定があるとの見方もある。

なお、この想定は直下地震発生のケースの場合であるため、(大正時代の関東大震災の様な)海溝型地震によって併発されると言われている津波の発生については想定されていない。更にそれ以外の地域(関東で最も地震が多い北関東房総半島沖など)での地震も否定できない。その場合には政府の被害想定とは違った被害状況も成り立ち得る(例えば小松左京原作の『日本沈没』では、東京湾内を震源とした海溝型地震による津波の発生が想定されている)。

東京の危険度 編集

世界最大の再保険会社であるミュンヘン再保険は、世界主要都市の自然災害の危険度ランキングを発表した。大規模地震が起きた場合の経済的影響度を含めた、自然災害に関するリスクが東京が710ポイントと1位になったことを明らかにしている。2位のサンフランシスコでも167ポイントと大きな差がついた。いかに東京での震災リスクが大きいかを示している。

脚注 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集

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