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屈折率くっせつりつ、refractive index)とは、直進する光線など)が異なる媒質の境界で進行方向の角度を変える割合のこと。スネルの法則により光線の角度と対応づけられている。真空を1.0とした物質固有の値を絶対屈折率といい、2つの物質の絶対屈折率の比を相対屈折率という。

物質内においては光速度が真空中より遅くなり、境界においては入射角によって速度に勾配が生じるために進行方向が曲げられる事になる。これはレース中の車が路肩にはみ出した時に、舗装部分と未舗装部分との路面抵抗の違いにより外側に進行方向を曲げられて大きくコースアウトやスピンしてしまうのと同じ理屈である。このため境界に対して垂直に入射すれば屈折は起こらない。

屈折率は用いる波長に依存し、これが屈折率の分散と言われる性質である。プリズムに白色光を入射させると虹色に分光されるのはこの分散のため。また波長の極めて短い紫外線は通常の物質では屈折率が1に近くなる為、扱うには専用の光学部品が必要になる。吸収のある物質の場合には吸収率を虚数部に加えて複素屈折率で表すのが便利である。また、異方性のある物質の場合には屈折率は偏光の向きによって異なり、複屈折が起こる。

MKSA単位系あるいは国際単位系(SI)では、 屈折率 :  n は、真空中の光速度(c)を媒質中の光速度(v)(より正確には位相速度)で割った値であらわす。

n=\frac{c}{v}=\sqrt{\frac{\epsilon \mu}{\epsilon_0 \mu_0}}
ここでμ、εは材質の透磁率誘電率
μ0、ε0は真空の透磁率、誘電率

であらわされる。

吸収のある物質内では、複素屈折率の実数部が1より小さくなり、位相速度が真空中の光速度よりも大きくなる場合があるが、エネルギーや情報が位相速度で伝わるわけではないので、相対性理論とは矛盾しない。近年フォトニック結晶などが作成されて、特定の周波数に対しては屈折率が負になる現象も観察されている。また、フェムトパルスレーザーなどの非常に強いレーザー光を用いると非線形光学現象が起こり、屈折率が光強度に依存するような現象も知られている。

いくつかの物質の屈折率は以下である。(ナトリウムのD線・波長589.3nmの光に対して)

屈折率が高い素材ほど曲率が小さくて済みレンズを薄くできるため、眼鏡用などに高屈折率素材を用いたレンズが開発されているが、高価で強度などに劣る欠点がある。伝統的な高屈折率眼鏡用レンズとして、屈折率が1.762-1.770と高く強度にも優れたサファイアが用いられる事があるが、当然ながら極めて高価である。

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