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ファイル:SG haze-skyline.JPG

ビル群をかすませている煙霧

煙霧(えんむ)とは、目に見えないほど小さい乾いた固体の微粒子が空気中に浮いていて(エアロゾル)、視程が妨げられている現象のこと。

によって地面から巻き上げられたぼこり、煤煙火山から噴出して降下している火山灰、海塩粒子などが、風に流されている状態を指す。火山灰と海塩粒子以外はいわゆる風塵と呼ばれる現象である。風塵は微粒子が舞い上がる現象、煙霧はそれによって視程が悪化する現象である。

気象現象としては、視界が10km未満となった場合が煙霧と気象庁により定義されている。また、黄砂を伴う場合は、気象現象としては煙霧と黄砂の両方が同時に発生していると考える。黄砂だけが発生することは少ない。視程が10km以上の場合でも「煙霧」とするが、明確な定義はないため「煙霧」「(もや)」「霞(霞)」などがそれぞれ使われる。

風が止んだ後もエアロゾル粒子が空気中に浮いていて、視程が妨げられている現象は「塵煙霧(ちりえんむ)」と呼ばれる。気象現象としては、塵煙霧は視程が2km未満と定義されている。

煙霧の発生後に気温の低下によって湿度が高くなったりすると、煙霧と同時に(ここでいう霧とは視程1km未満のものに限らず、視程1km以上10km未満の靄も含む)が発生することがある。気象観測上、湿度が高く、霧が混じっている時は霧、靄が混じっているときは靄としてそれぞれ扱われる。そのため煙霧として扱われる場合には湿度が低い場合が多い。日本の気象庁は、湿度が75%以上のとき霧や靄、75%未満のとき煙霧と定義している。

気象観測の際は気象現象としての定義によって記録を行うが、資料や用途によって分類が異なる。日本式天気図に記入する際は天気を21分類としており、煙霧と塵煙霧が区別される。しかし、気象庁の国内用区分(天気参照)では15分類で、ちり煙霧が存在しない。気象庁の国内用区分では、気象現象としての煙霧、ちり煙霧、黄砂、煙、降灰のいずれかまたは複数が発生しており、かつ視程が1km未満となっている場合または、雲量が10の場合(晴れているのか雲が出ているのか分からない場合)、その時の天気を「煙霧」とする。

煙霧が起きやすいのは、湿度が低く大気や地面が乾燥した状態が続いた後である。この状態で風が吹くと、エアロゾル粒子が舞い上がって浮遊し始める。靄に達しない場合の煙霧でも、多少は水滴の微粒子が含まれており、視程の低下に寄与している。また、上や海岸ではしぶきの蒸発によってできる海塩粒子、砂漠や乾燥地域では砂嵐工業地帯都市では排煙などの大気汚染によって、それぞれ煙霧がおきやすい。とくに、大気汚染による煙霧はスモッグとも呼ばれる。ただし、もともとスモッグは大気汚染により発生した、煙霧を含む濃い霧を指す言葉であり、現在の用法とは若干異なる。

出典[]

関連項目[]

  • スモッグ

テンプレート:日本式天気記号

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