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発震機構(はっしんきこう)とは、地震学の用語で、ある断層地震を起こした際における、地下での断層の位置や方向、地震の際の断層の動きのこと。メカニズム (mechanism) ともいう。これらを示すモデル発震機構解あるいはメカニズム解という。

発震機構解を求める方法には、初動発震機構解とセントロイド・モーメント・テンソル (CMT) 解の2種類がある。初動発震機構解は、複数の地震計で観測されたP波のデータを解析すれば算出できるため、広く用いられる。CMT解は長周期の地震波を解析して求めるため、規模がある程度大きな地震でしか用いられないが、セントロイド(地震で最もずれが大きかった部分のこと)での発振機構を算出するため、より実態に近い結果を算出することができる。

発震機構解の要素[]

発震機構解では、走向、傾斜角、すべり角の3つの要素を算出し、表現する。これら3つの要素を断層パラメータという。

走向とは、断層面を地表面(水平面)まで延長したとき、2つの面が交わる直線の方向をあらわす。通常、真北を0°として、時計回りに数える。記号はφθ

傾斜角とは、断層面を地表面(水平面)まで延長したとき、2つの面がなす角度をあらわす。水平面を0°とし、最大で90°となる。記号はδ。

すべり角とは、断層面の下側の地盤(下盤)に対する、断層面の上側の地盤(上盤)の滑った方向をあらわす。走向を0°とし、反時計回りに数える。記号はλ。

初動発震機構解[]

各観測点におけるP波の初動が「押し」であるか「引き」であるか(上下動の波形を見た場合、第一波が上向きであるか下向きであるか)を判別し、それぞれの観測点と震源の相対位置や速度構造を元に射出角と方位角を求め、球面に押し引きの分布を描画する。押しと引きの分布は球の中心を通る2つの直行する平面で分かつことができる。こうして2つの面を求めたものが初動発震機構解である。

志田順らが1920年代にP波初動の四象限分布を発見してから、地震の断層面を決める有力な手がかりとして多くの地震の初動発震機構解が求められた。しかし、初動発震機構解を正確に求めるためには数十以上の観測点での明瞭なP波初動波形が必要であり、また解の精度は観測点分布にも大きく依存する。このことから特に日本の内陸や沿岸部の地震で多くの解が求められてきた経緯がある。

1970年代に長周期地震計や計算機環境が整備され、CMT解の計算手法が確立されると、規模の大きな地震の発震機構はCMT解で求められることのほうが多くなってきている。とくに規模の大きな地震は、P波初動が不明瞭な場合もままあるほか、初期破壊と主破壊のメカニズムが異なることから初動発震機構解からでは地震のメカニズムを正確に評価できないという事情もあり、CMT解が好まれる。しかしM2~4程度の地震は長周期の波の振幅が小さく、CMT解の計算が困難であることから、今も初動発震機構解の計算により発震機構が決められている。

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CMT解[]

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関連項目[]

参考文献[]

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外部リンク[]


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